幸も不幸も突然起こるもの
わかってはいても、実際に状況が変化すると対応できないものだ。
実感が持てない。
父は会社からバイクで帰宅途中だった。
交通事故に巻き込まれたらしい。
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姉に電話がかかってくる。
番号が携帯のソレだったらしく、最初は『誰からだろう』と訝しんだようだ。
警察だった。
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母はバイク絡みの事故で親戚を失った過去がある。
通話は姉が対応し、父は意識があった。下半身が痺れているらしいが。
にも拘らず、いや必然か。大いに泣いた形跡があった。
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僕はというと、風呂に入っていた。
そのため、一連の事故があった事は母と姉が家を出る時に簡潔に聞かされただけだった。
今はただ帰りを待って便りを待つ他は無い。
全身検査の結果
首を固定し、怪我もある。
だが、命に別状は無さそうだ。
明日、再び病院へ出向くらしい。
取り敢えず今日は眠れそうだ。